以前、同様の記事を書いたのですが、"USB 3.2"など新しい技術が出てきたので新たに記事を起こしました。
自宅では、やっと一部サーバに"USB 3.0"を載せたあたりなのでスルーしていましたが、"USB 3.2"の仕様が7月に発表されています。
目次
転送速度
規格 | 最大転送速度 |
---|---|
USB2.0 | 480Mbps (60MB/秒) |
USB3.0 | 5Gbps (625MB/秒) |
USB3.1 | 10Gbps (1.25GB/秒) |
USB3.2 | 20Gbps (2.5GB/秒) |
※I/F規格上の最大転送速度です(実際のデバイスによリ上記を下回ります)
※SATA-USBのプロトコル変換などのロスも生じるため、実際には1/3 〜 1/6程度の性能を目安にされることをお勧めします
(ファイルの数が多いほうが時間がかかります;総サイズが大きくてもファイル数が少ないほうが早いです)
電力供給
規格 | 最大供給電力 | 備考 |
---|---|---|
USB2.0 | 2.5W | 5V/0.5A |
USB3.0 | 4.5W | 5V/0.9A |
USB3.1, 3.2 | 100W | 以下、"USB PD"参照 |
USB Power Delivery (USB PD)
USB3.1 Type-C以降でサポートされています。
USB PD 1.0 | 最大供給電力 | 備考 |
---|---|---|
PROFILE1 | 10W | 5V/2A |
PROFILE2 | 18W | 5V/2A, 12V/1.5A |
PROFILE3 | 36W | 5V/2A, 12V/3A |
PROFILE4 | 60W | 5V/2A, 12V/3A, 20V/3A |
PROFILE5 | 100W | 5V/2A, 12V/5A, 20V/5A |
※"USB PD 1.0"は、USB3.1 Type-C以降で対応していますが、別規格のため必ずサポートされているわけではありません
USB PD 以外の急速充電技術
Quick Charge
"Quick Charge"は、QualcommのSoC"Snapdragon"に搭載されている急速充電技術です。
現在、"Quick Charge"として定着しているのは、2014年6月に登場した"Quick Charge 2.0"と翌年に登場した"Quick Charge 3.0"です。
まだ登場したばかりでハイエンドにのみ実装されている"Quick Charge 4"に置き換わるには時間がかかるでしょう。
仕組みとしては、通常の5Vよりも大きい電圧を使って充電することでトータルの充電時間を短縮するものです。
特にバッテリの残容量が少ない段階で電圧を上げて充電することで、バッテリへの負荷を減らす配慮がされている模様です。
2つのClassが定義されています。
Quick Charge 2.0 / 3.0 | 電圧 |
---|---|
Class A | 5・9・12V |
Class B | 5・9・12V・20V |
PowerIQ
こちらはモバイルバッテリやその充電器のメーカーとして有名なAnkerの規格です。
接続された機器を自動的に検知し、対象機器の最大電流で充電することで充電時間を短縮します。
電圧は通常のUSB同様に5V固定なので、機器の対応状況を確認しなくても使用できるのがメリットです。
規格 | 最大供給電力 |
---|---|
PowerIQ 1.0 | 12W |
PowerIQ 2.0 | 18W |
同様の仕組みは他社製品にも搭載されています。
4ポート合計5A・1ポート最大2A(残り3ポートは上限1Aとなる)というような製品がそれにあたります。
コネクタ形状
規格 | コネクタ形状 | コネクタ形状(Micro etc.) |
---|---|---|
USB2.0 | Type A, Type B | Micro-B, Type-C |
USB3.0 | Type A, Type B | Micro-B |
USB3.1, 3.2 | Type-C |
※USB2.0、USB3.0のType Aコネクタは配線の互換性がありますが、電力供給などで差がでる場合があります
※一般的ではないMiniタイプやMicro-Aタイプは除外しています
2017.11.09追記
"USB2.0 Type-C"が廉価版ノートPC(の電源コネクタ)を中心に採用されているようなので表に追加しました。