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VNCビューア導入の経緯
現在、我が家には”Windows 10 Home"が2台あります。
Homeエディションは標準でRDPプロトコルが使えないので、ともにサーバ機能として"TightVNC"を導入しています。
メインPCは"Lubuntu 16.04.3 LTS"です。
LubuntuからWindowsにアクセスする際は”Remmina"を利用しています。
ただ、VNC接続だと"半角/全角"キー(直接入力・日本語入力の切替)が効かないので困ってしまいました。
一応、Windows側のタスクバーにあるIMEをクリックすると都度、切り替わるので使えないわけではないですが、マウスポインタを毎回合わせるのは肩が凝りますよね (◎´□)b
普段使っているVNCソフトウェア
Linuxでは"Remmina"ですが、Windowsでは以下の3つをよく使っています。
Windowsでのメイン利用は"TightVNC"です。
サーバ機能の導入が簡単なのと、ビューアだけであればファイルコピーで導入が完了するので重宝しています(ビューアはexeファイル1つで動く!)。
"UltraVNC"は"Windows 7"時代に使用していました。
今は改善されているのかもしれませんが、登場当時"Home Basic"・"Home Premium"エディションでは"RealVNC"が動かず(導入はできるがマウスポインタが追従しないため)に"UltraVNC"に移行した経緯があります。
"UltraVNC"は、"Mirror Driver"を導入することで問題なく操作ができました。
"TightVNC"も動いたような気がします(記憶がうろ覚えです)が、知名度の問題で客先によって使い分けていました。
導入
"UltraVNC"はLinux版が無いので"TigerVNC"にしました。
なお、"vnc4viewer"でも結果は同じでした。
TigerVNC
今回調べて知ったんですが、"TigerVNC"は"TightVNC"から派生したVNCソフトウェアなんですね。
現在、RHEL(CentOS, Fedora)などでデフォルト実装されているようです。
base on https://en.wikipedia.org/wiki/TigerVNC
TigerVNC is VNC server and client software, started as a fork of TightVNC in 2009.
TigerVNCは2009年にTightVNCのフォークとして開始されたVNCサーバーとクライアントソフトウェアです。
"TigerVNC"はUbuntuでは標準でパッケージが用意されていませんが、Ubuntuの母体であるCanonical(カノニカル)が運営しているLaunchpad(ランチパッド)で公開されています。
base on https://ja.wikipedia.org/wiki/Launchpad
Launchpad(ランチパッド、ローンチパッド)はソフトウェア開発、特にオープンソースソフトウェアの開発の為のウェブアプリケーション及びウェブサイトである。Launchpadはカノニカルにより開発・管理されている。
"TigerVNC"のPPA(パーソナル・パッケージ・アーカイブ)は安定版が以下で公開されています。
- https://launchpad.net/~ikuya-fruitsbasket/+archive/ubuntu/tigervnc
ですが、「Technical details about this PPA」を見ると、対応バージョンが限られています。
- Wily (15.10)
- Trusty (14.04)
自分の使っている"Xenial (16.04)"は未対応ですが、試しに入れてみました。
導入
上記、Launchpadにあるとおり、適用します。
$ sudo add-apt-repository ppa:ikuya-fruitsbasket/tigervnc
$ sudo apt-get update
$ sudo apt-get dist-upgrade
インストールします。
$ sudo apt-get install xtigervncviewer
設定変更
インストールすると、sources.listに追記されるのでバージョン情報を変更します(Xenial → Wily)。
変更前
$ cat /etc/apt/sources.list.d/ikuya-fruitsbasket-ubuntu-tigervnc-xenial.list
deb http://ppa.launchpad.net/ikuya-fruitsbasket/tigervnc/ubuntu xenial main
# deb-src http://ppa.launchpad.net/ikuya-fruitsbasket/tigervnc/ubuntu xenial main
変更後
$ cat /etc/apt/sources.list.d/ikuya-fruitsbasket-ubuntu-tigervnc-xenial.list
deb http://ppa.launchpad.net/ikuya-fruitsbasket/tigervnc/ubuntu wily main
# deb-src http://ppa.launchpad.net/ikuya-fruitsbasket/tigervnc/ubuntu xenial main
結果
結果としては、"半角/全角"キー(直接入力・日本語入力の切替)が効きませんでした。
ただ、キーバインド機能があるので(Ctrl+F1キー)などに割り当てることで切り替えを実現できました。
どうも"半角/全角"キーが他の機能と競合しているようです。
おまけ
自分は試していませんが、"RDP Wrapper Library"を使うと、HomeエディションでもRDPで接続可能になるようです。