自分で使いたい軽量Linuxということで、32-bit(x86/i586/i686)版を提供しているディストリビューション限定でのご紹介です。
以前、ご紹介した軽量Linux以外のディストリビューションとなります。
- 過去記事
- 軽量Linuxディストリビューションをいくつか試してみました
(Lubuntu 16.04, wattOS R10, linuxBean 14.04, Zorin OS 11 Lite) - 軽量Linuxディストリビューションをいくつか試してみました〜その2〜
(Basix 3.0, Kona Linux 3.0 black, Kona Linux 3.0 light, KLUE 2.0 light, LxPupSc-16.12.1R) - 軽量Linuxディストリビューションをいくつか試してみました〜その3〜
(Peppermint-7-20161201, linux-lite-3.2, debian-8.5.0, Manjaro Linux 16.10.3)
- 軽量Linuxディストリビューションをいくつか試してみました
目次
事の始まり
以前の記事「軽量Linuxディストリビューションをいくつか試してみました〜その2〜」で少し書いたのですが、普段ノートPCのHDD故障時対策用にUSBメモリにPuppy Linuxを入れて持ち歩いています。
PCが起動すれば何とかなるので。
今使っているのは、Ubuntuベースの"Precise Puppy(Precise 5.7.1-retro)"です。
ちなみに、"retro"はnon-PAE版を指します。
Ubuntu 12.04.1(Precise Pangolin) とバイナリ互換ですが、5年間のLTSが過ぎており(サポート期間は2017年4月28日まで)、そろそろ新しいものに変えたいなぁ〜と思っていました。
なお、本記事は開発コード名がよく出てきます。
自分でも把握が難しいので、昨日投稿した「Ubuntu 開発コード名一覧」をよろしければご参照ください。
使ってみたいディストリビューション
DebianDog Series
"DebianDog"は、外観が"Puppy Linux"で中身が"Debian"という一見"Puppy Linux → Debian"移行者向けディストリビューションのように見えます。
実際のところは分かりませんが、非常に軽量、且つ Debian / Ubuntu ベースなのが目を引きます。
base on https://debiandog.github.io/doglinux/
DebianDog is very small Debian Live CD shaped to look and act like Puppy Linux. Debian structure and Debian behaviour are untouched and Debian documentation is 100% valid for DebianDog. You have access to all debian repositories using apt-get or synaptic.
DebianDogは非常に小さなDebian Live CDで、Puppy Linuxのように見え、動作します。Debianの構造とDebianの動作はそのままですが、DebianのドキュメントはDebianDogに対して100%有効です。apt-getまたはsynapticを使って、すべてのdebianリポジトリにアクセスできます。
- DebianDog
Debian based- Squeeze
- Jessie
- Wheezy
- Stretch
- MintPup
DebianDog based on Linux Mint 17.1 and Ubuntu-Trusty - XenialDog
- (No mark)
Ubuntu 16.04 ‘Xenial Xerus’ LTS, 32-bit / Ubuntu minimal "live" - 64-bit
Ubuntu 16.04 ‘Xenial Xerus’ LTS, 64-bit / Ubuntu minimal "live"
- (No mark)
- TrinityDog
TrinityDog Jessie & Stretch versions 32-bit - Other
Japanese DebianDog
なお、"Ubuntu 18.04 LTS"ベースの開発も進んでいるようです。
base on http://linux-unofficial.blogspot.jp/2017/12/linuxbiaonicdog.html
BionicDogのベースは、Ubuntu 18.04 Bionic Beaver です。リーリスは 2018-04-26 予定となっていますが、既に アルファ版として入手可能のようです。
Bionic Beaverは、偶数年の4月にリリースされる予定なので5年(LTS)のサポート期間になります。
Dpup Stretch
Debian 9 ベースのPuppy Linuxです。
下記フォーラムを見ると、複数のカーネルバージョンをダウンロードできるようです。
base on Dpup Stretch 7.5 CE (RC-2)
Puppy Linux built with 32-bit Debian Stretch binary packages
32ビットのDebian Stretchバイナリパッケージで構築されたPuppy Linux
その他
多分使わないけれど、調べたので。。。
ArtfulPup
Ubuntu 17.10 "Artful Aardvark" ベースのPuppy Linuxです。
開発スピードが早いようです。
あまり早いと面倒 (-_-) なので、苦手です。
Slacko Series
現在、開発は活発ではないようです。
Slacko
先日、Slacko5.7-2018A edition が公開されました。
これは、"OpenSSL 1.0.2l"を採用したバージョンでセキュリティ強化版と位置づけられているようです。
"1.0.2l"でも脆弱性は見つかっていますが、他の多くのPuppy Linuxで採用されている"1.0.2g"よりだいぶ安全です(賛否両論あるとは思いますが)。
base on OpenSSLの脆弱性 ( CVE-2017-3737, CVE-2017-3738 )
影響するバージョン
OpenSSL: 1.0.2l以前
- 1.0.2l に関するセキュリティ 参考URL
X-Slacko
Xfceデスクトップ環境の Slacko です。
X-Slacko Slim
X-Slacko を更に軽量化したバージョンです。
base on X-Slacko Slim 4.4r10 (unique, stable, and flexible)
Features:
* With zram (It can run in 256Mb of RAM)
* Small screen friendly (up to 640x480 screen resolution)
特徴:
* ZRAM(256MbのRAMで動作可能)
*小型スクリーンフレンドリー(640x480までの画面解像度)
ちなみに、zramはメモリ節約に有効と言われている手法です。
RAMベースのブロックデバイス(/dev/zram)を作成して、そこに圧縮してページを格納する、というものです。
CPU負荷がかかるので私自身は使ったことはないですが、スワップするぐらいなら・・・という気持ちはよくわかります。
XenialPup
Ubuntu 16.04 ベースのPuppy Linuxです。
情報が少なくてデフォルトのデスクトップ環境が分からなかったのですが、LXDEは導入できるようです。
ぱっと調べた限り公式サイトが見当たらなかったので、常用には躊躇してしまいます。