昨日、近代的CPUの脆弱性：Meltdown・Spectreという記事を書いたのですが、ARMはCortexシリーズでの表記で実際の影響度が分かりづらかったので、製品ではどのようなものがあるのか確認してみました。

ただ、ARMアーキテクチャはライセンス供与型のため製品を列挙することは現実的ではないので、独断と偏見で一例を挙げることにしました。

Snapdragon

言わずと知れた Qualcomm 製 SoC です。
多くのスマートフォン・タブレット製品に採用されています。

SoC	アーキテクチャ	備考	影響有無
Snapdragon 2xx
200	Cortex-A5, A7	-	無
208, 210,212	Cortex-A7	-	無
Snapdragon 4xx
400	Cortex-A7, Krait200, Krait300	Cortex-A15 類似	あり
410, 412, 415, 610, 615, 616, 617	Cortex-A53	-	無
425, 427	Cortex-A53	-	無
430, 435	Cortex-A53	-	無
450	Cortex-A53	-	無
Snapdragon 6xx
600, 602A	Krait300	Cortex-A15 類似	あり
650	Cortex-A72 + Cortex-A53	-	あり
652, 653	Cortex-A72 + Cortex-A53	-	あり
625, 626	Cortex-A53	-	無
630	Cortex-A53	-	無
636	Kryo 260	Cortex-A72 + Cortex-A53 派生	あり
660	Kryo 260	Cortex-A72 + Cortex-A53 派生	あり
Snapdragon 7xx
710	Kryo 360 Gold + Kryo 360 Silver	Cortex-A75 + Cortex-A55 派生	あり
Snapdragon 8xx
800, 801	Krait400	Cortex-A15 類似	あり
805	Krait450	Cortex-A15 類似	あり
808, 810	Cortex-A57 + Cortex-A53	-	あり
820, 821	Kyro	ARMv8-A	あり
835	Kryo 280	Cortex-A73 派生	あり
845	Kryo 385 Gold + Kryo 385 Silver	Cortex-A75 + Cortex-A55 派生	あり

Raspberry Pi

2012年に登場して以来、全世界で累計1800万台近く販売されている SBC （シングル・ボード・コンピュータ）の代表格です。

Raspberry Pi に使われている SoC（ARM1176, Cortex-A7, Cortex-A53）には投機的実行がないので影響はありません。