Acer Chromebook 14 ファーストインプレッション

目次

はじめに

Acer製ノートPC全般に言えることですが、モデル名が踏襲されます。
型番まで確認しないと区別がつかないため、注意が必要です。

機種

購入した機種は、2016年に米市場に投入された Acer製 Chromebook です。

  • CB3-431-C5FM | Laptops - Tech Specs & Reviews - Acer
    Chromebook CB3-431-C5FM
    モデル Acer Chromebook 14
    CPU, RAM, flash drive Celeron N3160, 4GB, 32GB
    Display 14-inch Full HD (1920 x 1080) IPS
    Wi-Fi 802.11a/b/g/n/ac wireless LAN
    ポート 2x USB 3.0, HDMI
    バッテリ 12H
    ACアダプタ 専用タイプ、ただし非常に小型軽量
    重量 3.4lb = 1542.21kg

※microSDスロットがないのが残念です。

所感

Airmont でもパワー不足?

搭載 CPU は Celeron N3160 で Passmarkスコアは1686です。
スコアは高くないですが、Linux・Windows でのオフィスワークなら特に問題ないスペックのはずです。しかもストレージが eMMC なら尚の事。
(当該 Chromebook のストレージは flash drive と明記されていますが eMMC でしょう)。

フラッシュストレージにしては起動遅め

当該機種は、Chrome OS だからか起動は若干遅めです。
VersaPro VY12M/C-3(Celeron M 443 / Passmarkスコア:253 / Lubuntu 16.04 LTS x86 / SSD換装済)の方が高速です。

巷で早いという印象を与えているのは、随分前に話題になった Chromeブラウザの応答性と同じで、ログイン画面の見せ方で起動が早いと印象づけているように思います。
(処理完了前に画面を表示することでユーザに早いと感じさせることができます)。
※これが悪いわけではありません。後に Windows でも採用されました(優先順位の低いサービスはログイン画面表示後に起動)。

ログインでワンクッション

一番気になるのは、ログインパスワードを入力して Enter押下後の待ち時間です。
パスワード打ち間違えた?と思うほど待たされます。
時間にして1秒程度だと思いますが、Lubuntu とは比べ物にならないくらい遅いので未だに慣れません。

Chromebook = 起動が高速ですぐ使えるという先入観があったので、正直裏切られました。
SSD に換装した VersaPro VK27M/B-G(Lubuntu 16.04 LTS x64) とは比較になりません。

CPU占有率

タスクマネージャを見ると、なぜか何もしていないときでも 40% 前後 CPU を消費しています・・・(゚Д゚;)。
ただ、100%を超えるときがあるのでコア平均ではなくコア全体での使用率かもしれません(400%なんてことあるのでしょうか?)。
2018.8.3 追記
crosh シェルで top コマンドを使い確認してみると、Cpu0〜Cpu3 の合計値とタスクマネージャの CPU 使用率 の合算がイコールになります。
タスクマネージャの CPU使用率はコア合計値のため、単純計算で 40% = 各 10% となり決して高い数値では無いことが分かりました。

オフラインでもログインはできる

ネット環境がなくても Chrome OS にログインが可能です。
Chromeアプリとストレージを使えばオフラインでもそれなりに作業ができるのはGoodだと思います。

想像より重く感じる

普段、モバイルPC は、VersaPro VY12M/C-3 か VK27M/B-G を使っています。
それぞれ重量が 約1kg・1.2kg なので軽い上に12インチと小型です。
CB3-431-C5FM は14インチモデルのため、バランスでより重く感じるのだと思います。

静か

ファンレスなので静かです。
無音が絶対条件だったので、実売価格170ドル以下で買える CB3-532-C47C を見送りました。
※CB3-532-C47C はRAM・ストレージともに少なめでですが SDカードスロット標準装備なのが好印象です。

画面が優しい

ノングレアです。
最近のノートPCにありがちな青白い発色ではなく、どちらかと言うと黄色がかっています。
ここは好みによると思いますが、私はスマホもPCもブルーライトカット派なので嬉しいです。

フルサイズの HDMI ポートがある

これもポイントが高いです。
ワイヤレスで外部ディスプレイに映すことも可能ですが、プレゼンテーションなどではプロジェクタ・外部ディスプレイを使うことが一般的ですので、あると安心感が違います。
しかもフルサイズなので変換コネクタが不要です。

画面が180度開く

14インチという大きさで、180度ディスプレイが開くのでちょっとした打ち合わせにも対応できます。
タッチパネルではないのでマウスは必須ですね。

USB ポートはあるが、カードスロットはない

USB 3.0 が2ポートあります。
USB HUB やカードリーダが使えるので、ポートの少なさは補えるでしょう。

思った以上にキーボードが打ちやすい

打鍵感は非常にチープですが、安価な WindowsノートPC にありがちなキーボードとは異なり、打ちやすいです。
ただ、バネが弱いので底打ち感は結構ありますし、音もそれなりにします。
合わせて、キーストロークが浅いので連打には向きません。
(廉価版 WindowsノートPC はキーストロークを補うためにバネを強めにしているので、個人的には苦手です)。

操作感

総合すると起動は早い

当該機種固有かもしれませんが、ディスプレイを開けると自動で電源 ON します。
起動速度は爆速とまでは行きませんが、電源スイッチを押さなくても起動するので結果的には早い気がします。

シャットダウン

ディスプレイを閉じるとスタンバイ、シャットダウンで電源OFFになります。
ネイティブ Android 同様に再起動はありません。
電源OFF時に「はい・いいえ」がなく即シャットダウンするので、最初ビビりました。

キーボード配列

ブラインドタッチできるなら英語キーボードでも大丈夫ですが、可能なら日本語キーボードモデルをオススメします。

まとめ

意外とできることは多い

以前、OS・アプリケーションのインフラ化という記事で「マルチプラットフォーム化に伴ってハードウェアへの依存度の低下が進んでおり、アプリケーションがインフラ化している」と書いたのですが、それを実感できる人は違和感なく使用できると思います。

私は(自分で言うのも何ですが)古い人間なので、オンラインストレージや Webサービスなども最低限しか使っていません。
外出する際はスマホを持って出かけますが、家に入ればスマホを手にすることは稀です。
普段からキーボードを使いたいのでPCメインの生活をしています。タブレットを使う時もありますが頻度は高くありません。

Chromebook はブラウザ主体の使い方になりますが、様々なサービスが Web(クラウド)化されブラウザでできることが多い現代ではそうそう不便を感じることはないのではないでしょうか。