Chromebook を手に入れてから1週間経ったので、Chromebook もとい Chrome OS について自分なりにまとめてみました。
目次
OS は Linux
Chrome OS は Android 同様、Linux をベースにした OS です。
巷では、Chromebook は「Chromeブラウザそのもの」という意見・表現が多く見られるのでいまいちピンときませんでした。
Chromeブラウザそのもの、というのは OS にブラウザが統合されており、設定変更などはWeb画面(Chrome)から行うということを意味していたようです。
いわば Google Linux
一言で表すと、Chrome OS は機能を絞った Linux です。
Chromebook 自体が教育向けにフォーカスしていることもあり、管理性を重視してかカスタマイズ性は低いです。
※ベースは Linux ですが、Linux を期待するとそのカスタマイズ性の低さに驚きます。
ミニマリスト向け
PC として必要な要素はそのままに、持つ必要のないものは持たないというスタンスで生まれたのが Chromebook と言えるでしょう。
日本では携帯電話の電波が人口カバー率99%を超え MVNOの普及も手伝って、手軽にデータ通信を利用できるようになりました。
内蔵ストレージにデータがなくてもいつでも取得・閲覧できます。
このことが Google の展開する事業と相まって、持たないことのベネフィットを生み出しています。
- 可用性
別端末からでも同じ環境・データで作業ができる。 - データの管理不要
バックアップ・リストアの手間がない。
Android 端末との相違点
前提条件が違う
- Chromebook はキーボード前提
- Android はタッチパネル前提
Android タブレットには多くのキーボード付きケースが流通していますので、キーボードを後づけすることは簡単です。
(機種は限られますが Lenovo がラップトップ型 Android を発売しています)。
ただ、Android 自体がスマホ前提のシンプル設計のため文字入力サポートぐらいにしか使えません。
加えてタッチパネル前提のため、キーボード操作に重きを置いておらず(Ctrl + V, Ctrl + C などが使えますが)キーボードショートカットは壊滅的です。
キーボードがあるだけでも文字入力の効率化は図れますが、PCを使いこなす人には物足りないでしょう。
Android 7.0 以降、マルチウィンドウがサポートされたので今後に期待です。
Chromebook はキーボードショートカットが多くありマウスの右クリックも有効なため、作業効率は高いです。
(Android は右クリックでアクティブアプリが最小化されたりするので困りものです(挙動は機種により異なります))。
デスクトップ環境
Chrome OS は、ノートPC・デスクトップPC向けにカスタマイズしたデスクトップ環境を採用しています。
これは、スマホ・タブレット向けの Android とだいぶ異なります。
ただ、見た目・操作感は以前触った Android互換OS の Remix OS によく似ています。
安価ではないが高級感はある
巷では安価という意見が目立ちます。
安価という面では、廉価版 WindowsノートPC もだいぶ安く手に入りますから、Chromebook が取り立てて安いわけではないでしょう。
安価と言われる理由は大きく3つあると思っています。
- Chromebook には自動更新ポリシーというものがある
一種の製品寿命なのですが、(売れ残って)これが短い製品は当然安く売られます。 - Chromebook Pixel などの高級機種が日本で発売されていない
- Windows に比べると OS が軽めで、且つアプリケーションもヘビー級がない
ハイスペックでなければ当然コストは下がります。
ただ、ローエンドで見た場合に同価格帯では Chromebook の方がだいぶ筐体はマシです。
少し金額をONするだけで、高級感のあるヘアライン仕上げな金属筐体のノートPCが手に入ります。
広くラインナップを展開している WindowsノートPC と比べ、種類の少ない Chromebook は戦略的に外見をチープにする必要もないのでしょう。
意外とできることは多い
Chromebook では、Chromeブラウザの拡張機能・アプリを利用することができます。
加えて、対象機種では一部制約はあるものの Androidアプリの導入が可能です。
※Androidアプリはキーボード・ショートカットを前提に開発されていないため、タッチパネル・マウス主体の操作になります。
電車内での使用は難しいかも
以下の理由により、現段階では電車内などスペースが限られる場所での効率的な作業は難しい気がします。
- キーボードショートカットの一貫性の無さ
キーボードショートカットは多く用意されており助かるのですが、ブラウザやアプリで挙動が変わるのは生産性に直結します。 - キーボードショートカットが Windows・Linux と異なる
慣れるまでは肩がこります。 - Androidアプリはキーボードショートカットを前提に開発されていない
キーボード操作を受け付けない上に、マウスの右クリックは機種ごとに挙動が異なります(少なくともメニューは表示されません)。
以上の理由によりマウスが使えない場所での本格的な使用は難しいかもしれません。
(タッチパッドがあるので使えないわけではありません)。
Chromeブラウザへのアプリ機能の追加やAndroidアプリの動作サポートなど、Chrome OS 自体が未だ成長中で過渡期なのでしょう。
気長に待てる人・活路を見いだせる人などにオススメします。