OMV で FTPサーバ を使う

先日、Banana Pi に NASアプライアンスの OpenMediaVault を導入しました。
一般的なファイル共有に用いられる Samba を設定したのですが、(ファイルサイズに関わらず)複数ファイルをまとめて転送すると必ずと言ってよいほどフリーズします。
保存先ストレージは USB-HDD と USBメモリ の2つで試しましたが結果が同じ為、OMV の SMB が不安定 or Banana Pi が不安定、ということになりそうです。

Samba ではない GUI で利用しやすいプロトコルとして FTP での接続方法をご紹介したいと思います。
SSH でも同様の設定が可能ですが、処理負荷的には FTP の方が軽くパフォーマンスも出やすいです。

※Banana Pi の OMV によるファイルサーバ設定については、Banana Pi で OpenMediaVaultをご参照ください。

目次

Samba

デメリット

SBC(Banana Pi)の OMV に実装されている Samba は不安定です。
※GUIから使った場合です。シェルから使う分には問題ありません。

メリット

共有フォルダにアクセスするために事前にマウントするため、シェルが使える点です。
cp や rsync の差分処理で時短を図れます。
※ssh で同コマンドを使った処理も可能なため、必ずしも Samba が必要なわけではありません。

cpコマンド例

$ sudo cp -afpRuv {コピー元} {コピー先}
  • cpコマンド概要 => cpコマンド詳細
    Option 概要
    a 可能な構造を保持してコピー
    f コピー先に同名ファイルがあるときも警告せず上書き
    p 所有者・所有グループ,パーミッション,タイムスタンプを保持したままコピー
    u 同名のファイルが存在する場合,タイムスタンプを比較して同じまたは新しいときにはコピーを行わない
    v コピーの前にファイル名を表示
    R ディレクトリを再帰的にコピー

FTP

FTP サービスを有効にすると、ファイルマネージャ PCManFM などからマウントして Samba共有フォルダと同じように使うことができます。

利用方法

サーバ設定

OMV 側で FTP サービスを設定します。

FTPサービスを有効にする

  • [サービス]-[FTP]-[有効] を ON にする
  • [サービス]-[FTP]-[共有] で設定する
    表示される"共有の編集"画面で設定を Samba に合わせます。

    項目 設定内容
    有効 ON
    共有フォルダ Sambaフォルダに合わせたほうが無難
    追加オプション (任意)
    コメント (任意)

権限付与

  • [アクセス権の管理]-[共有フォルダ]-[特権] で権限付与
    当該フォルダに指定ユーザ(ex. omv)で"読み書き"権限を付与する。

クライアント設定

FTP サーバに接続する

  • PCManFM の場合
    [移動]-[サーバに接続] から SSH を選択し、接続情報(指定ユーザ例: omv)入力後 OK ボタンを押下すると繋がります。