いつものように iPhone で撮った動画を TV で再生しようとしたら問題が発生しました。
どんな現象が発生したのか・そしてどう解決したのか、経緯を記載します。
目次
経緯
iPhone で撮った動画は、TV に加えてフォトフレームでも再生します。
そのため、(どちらでも再生可能な形式ということで)もっぱら MPEG2 形式に変換しています。
SONY の(非Android)TV で再生可能な形式は、以下になります。
ビデオコーデック:MPEG1 / MPEG2
ビデオコーデック:AVC/H.264
ビデオコーデック:AVC/H.264 / MPEG4 part2
ビデオコーデック:VC1 / WMV9
※使っているフォトフレームの詳細は、KDPF1022F 仕様詳細 – あらいラボをご参照ください。
発生した問題
いつものように TMPGEnc 4.0 XPress を使って MPEG2 へ変換してみて問題が発覚しました。
音だけで、映像が無い!!!
驚いて TMPGEnc の変換画面を確認すると、確かに TMPGEnc の画面上も画像が無い。
つまり、TMPGEnc 4.0 XPress で認識できていない模様。。。
iPhone の動画形式
不審に思って iPhone で撮った動画のファイル形式を確認すると、意外な事実が!
動画形式が H.265 へアップデートされていました。
base on H.265 - Wikipedia
H.265 (ISO/IEC 23008-2 HEVC) とは、H.264/MPEG-4 AVC後続の動画圧縮規格の一つ。
[IMG_2611.MOV]
1280x720 8Bit HEVC/H.265 Main@3.1@Main Unspecified Progressive 30.01fps 1569f 4862.60kb/s
AAC 44.10kHz 1.0ch(1/0 C) LC 96.00kb/s
[Extra][2]
Apple QuickTime
MetaData
[MP4] 00:00:52.288 (52.288sec) / 32,508,523Bytes
真空波動研SuperLite 200101 / DLL 200101 Unicode
ファイル形式の確認には以下を利用させて頂きました。
対応
上記を踏まえて、対応していきました。
失敗パターン
QuickTime Player
ちなみによくある QuickTime ランタイムをインストールすればOKというのは、今回は当てはまりませんでした。
※QuickTime 自体が 2014年から更新されていないため、最新形式へ追従できていないものと思われます。
HEVC ビデオ拡張機能
Windows 10 へ下記を導入すると、アプリ「ビデオ&テレビ」での再生は可能になりますが、変換には効果がありませんでした。
PC での再生は可能になりました。
※再生するだけなら、VLC のインストールだけでも問題ありません(単体で再生可能)。
成功パターン
VLC
結局、問題なく再生できていた VLC でファイル変換することにしました。
手順
変換ツールを起動
VLCを起動した後、[メディア] - [変換 / 保存] を選択して、変換ツールを起動します。
ファイル選択
右側の [追加] ボタンをクリックして、変換したいファイルを選びます。
ファイル選択後、画面下部 [変換 / 保存] ボタンをクリックします。
変換形式の指定
画面中央の "プロファイル" の右にある設定ボタンをクリックして、変換形式を登録します。
ファイルフォーマットの指定
カプセル化で、MPEG-TS(MPEG2)を指定します。
ビデオコーデックの指定
コーデックで「MPEG-2」を選択して、ビットレートを入力します。
※下記例では 4Mbps を指定しています(再生機器で対応している必要があります)。
音声コーデックの指定
か綺麗では、オーディオコーデックには "MPEG Audio" を指定して、サンプリングレートには "44.1kHz" を指定しています。