VeraCrypt利用におけるファイルシステムの注意書き

目次

環境

Lubuntu 16.04 LTS 32bit

今回遭遇したエラー

普段、ファイルを暗号化したい時は VeraCrypt を使っているのですが、その VeraCrypt で作成した暗号化ボリュームを他の PC でマウントしようとしたら、見慣れないメッセージが表示されて開くことが出来ませんでした。

※VeraCrypt は、暗号化領域を作成してくれるユーティリティで、開発が停止した TrueCrypt に代わって公開・メンテナンスが続けられているフリーソフトです。

今回表示されたメッセージは以下になります。
VeraCrypt_exFAT

そのようなファイルやディレクトリはありません:
mkfs.exfat

VeraCrypt::Process::Execute:108

メッセージに「exfat」とあるとおり、マウントしようとした暗号化ボリュームが exFAT で開けませんでした、という意味になります。
というわけで、ファイルシステム exFAT をマウントできるように、パッケージを導入します。

Debian や Ubuntu LTS は OS のサポートが5年周期で、次回再セットアップした際には忘れていて、もう一回悩みそうなので備忘録的に残しておきます。

exFAT 導入

  • exfat パッケージが導入されていないことを確認する

    $ dpkg -l | grep exfat
  • exfat 関連のパッケージをレポジトリから探す

    $ apt-cache search exfat
    exfat-fuse - FUSE 用の読み書き可能な exFAT ドライバ
    exfat-utils - utilities to create, check, label and dump exFAT filesystem
    forensics-extra - Forensics Environment - extra console components (metapackage)
    libtsk-dev - library for forensics analysis (development files)
    libtsk13 - library for forensics analysis on volume and filesystem data
    scalpel - fast filesystem-independent file recovery
    sleuthkit - tools for forensics analysis on volume and filesystem data
  • パッケージ exfat-fuse, exfat-utils をインストール
    必要なのはこの2パッケージです。

    $ sudo apt install exfat-fuse exfat-utils
    以下のパッケージが新たにインストールされます:
    exfat-fuse exfat-utils

再度、VeraCrypt でマウントすると、正常に開くことができるようになります。

警告

全然気にしていなかったのですが、VeraCrypt で暗号化ボリュームを作成する際に FAT 以外のファイルシステムを選択すると警告メッセージが表示されていました。

たぶん、ボリュームを作成した時は覚えていたのでしょうけど、時間が経つと今回みたいに(忘れていて)悩むんですよね。

VeraCrypt_noFAT

please note that the volume will not be formatted with a fat filesystem and, therefore, you may be required to install additional filesystem drivers on platforms other then linux, which will enable you to mount the volume.

ボリュームはファットファイルシステムでフォーマットされないため、Linux以外のプラットフォームに追加のファイルシステムドライバーをインストールする必要があり、ボリュームをマウントできることに注意してください。

まあ、要するに(FAT 以外を選択すると)FAT 以外のファイルシステムを使っているから、マウントする PC で対応していないと(今回みたいに)エラーになると、ということです。

お後が宜しいようで。