ついにHyper-VとVMwareが共存へ

base on 「VMware Workstation/Player」が「Hyper-V」と共存可能に ~v15.5.5が正式公開 - 窓の杜
2020年5月29日 13:29
米VMwareは5月28日(現地時間)、「VMware Workstation 15.5.5」「VMware Workstation Player 15.5.5」をリリースした。
本バージョンの目玉は、「Hyper-V」との共存が可能になったこと。

目次

条件

以下の要件を全て満たさないと共存できません。
私は初め、失敗しました(後述)。

  • CPU
    • Intel
      Sandy Bridge(サンディ・ブリッジ)以降が必要です。
    • AMD
      Bulldozer(ブルドーザー)以降が必要です。
  • OS
    • Windows 10 (2004)
      本来の名称は 2003 ですが、Windows Server 2003 との混同を避けるため 2004 になった模様。
  • 仮想化ソフトウェア
    • VMware Workstation Player 15.5.5
    • VMware Workstation 15.5.5

従来の VMware や VirtualBox は、Windows 標準搭載の仮想化システム Hyper-V で使用している VBS(Virtualization Based Security)と競合するため使用できませんでした。

これを VMware は解消するため、WHP(Windows Hypervisor Platform)API を実装して同時利用ができる環境を整えたのが、今回のバージョン VMware Workstation (Player) 15.5.5 になります。

※VirtualBox も追従する模様です。

試した環境

  • OS
    Windows 10 64bit (1809)
  • CPU
    Opteron 3280
    ※Bulldozer コアです。
  • RAM
    32GB
  • SSD
    128GB
  • かかった時間
    おおよそ1時間。
    ※Windows Update はディスクアクセスが多く発生するため、SSD だと短時間で済む傾向があります。

結果

Hyper-V, VMware の同時起動が成功しました。

  • Hyper-V(Windows 10)
  • VMware(Ubuntu 18.04)

手順

まず、Windows 10 を最新版(2004)へアップデートします。

Windows 10 アップデート

大型アップデートを横着していたため、1809 でした。

2004 の一歩手前の 1909 であれば、Windows Update 画面から(手間なく)アップデートできますが、1809 だと 1903・1909 を経由しないといけません。

アップデートに時間をかけたくなかったので、Microsoft の Webサイトから 2004 へ直接アップデートしました。
※逆に 2004 に上げたくない場合は、素直に Windows Update したほうが良いです。

  • 「Windows 10 May 2020 Update」の [今すぐアップデート] をクリックします
  • 確認画面が表示されるので [今すぐ更新] をクリックします
  • 互換性チェックの結果が出るので [次へ] をクリックします
    ※Windows 10 プレインストールモデルでは(まず)問題は出ないはずです。
  • 更新プログラムのダウンロードが始まります
  • ダウンロードが完了すると、インストールが始まります
    ※2行目の表記が(「Windows 10 を更新しています」に)変わります。
  • (更新が完了すると)再起動を求められます
  • 再起動します
    サインアウト画面が表示されたら [閉じる] をクリックします。
  • 再起動すると Welcome メッセージが!
  • 確認すると 2004 になっています
    ※「ファイル名を指定して実行」に winver 入力後、[OK] ボタン押下でバージョン確認画面が表示されます。

Hyper-V有効化

Windows の機能(OptionalFeatures.exe)を開いて設定します。

  • optionalfeatures
    「ファイル名を指定して実行」に optionalfeatures 入力後、[OK] ボタン押下で Windows の機能 画面が開きます。
  • Hyper-V 有効化
    Hyper-V にチェックを入れます。
    ※下記画像では4番目にあります。
    ※既にチェックが入っている場合は [キャンセル] ボタンで画面を閉じます。
  • 適用
    [OK] ボタンを押下すると、適用処理が始まります。
  • 再起動
    更新が完了すると、再起動が促されます。
    ※再起動した後に Hyper-V が利用可能になります。

N/W不調になったら

私の環境では、Hyper-V を有効化した後にネットワークが不通になりました。
何故か TCP/IPv4・TCP/IPv6 ともに無効になっていました。
※両方ともチェックを入れて有効化しました(他に不具合はありませんでした)。

準備不足だと

私は確認不足で VMware を起動したらエラーになりました。

確認したら、ビンゴな情報が。。。

base on VMware Workstation on Windows 10 host (2146361)
Last Updated: 2019/8/5
Powering on the virtual machine in VMware Workstation 12.5 or earlier version on a Windows 10 host fails with BSOD when Credential Guard/Device Guard is enabled.

Credential Guard / Device Guardが有効になっている場合、Windows 10ホスト上のVMware Workstation 12.5以前のバージョンの仮想マシンをパワーオンすると、BSODで失敗します。

まさかと思い見てみると、要件満たさず。。。

以前インストールしていたのは「VMware Workstation Player 15.5.2」で、要件にある「15.5.5」未満でした。

早速、VMware Workstation を再インストールしました。

結果、ページ上記に掲載した Hyper-V・VMware 同時起動が成功しました。

  • Hyper-V(Windows 10)
  • VMware(Ubuntu 18.04)